「団地再生研究会」は建築設計や都市計画の実務家の集まる自主研究グループである。老朽化した団地の問題は先進諸国に共通 であることから、国際会議への参加、先行事例の視察、住民意見もヒアリングなどを通 して、わが国での在り方について研究してきた。 本書では、まずヨーロッパなどの先行事例を紹介し、団地再生に特有な課題を整理している。次に「オープンビルディング」(スケルトン住宅)と呼ぶ建築と都市計画の新しい考え方が「団地再生」の有効な方式であり、それが建築産業の活性化も促すことを説明している。最後に具体的事例に基づく対処策についてまとめている。つまり、老朽化した住宅団地においてコミュニティの安定を図りつつより良い住環境をつくる方法をまとめている。 A5版/216頁/02年10月